帆布(キャンバス)と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか?
コンバースで有名な「スニーカー」や、最近話題の「エコバッグ」。美術系の嗜みがある方なら、絵を描く「Canvas」としてのイメージが強いかもしれません。
軽くて頑丈で扱いやすく、何にでも使える反面、革と違って消耗していく素材。これが私の帆布に対する「物を作る立場」としての最初の印象でした。
最初に抱いていた帆布への印象が大きく変化することになる「画材入れ」との出会いから、帆布に興味を持つ事になり、色々と調べてみたところ、非常に「面白い素材」である事が分かりました。
帆布は、革以上に「違いの分かりにくい素材」であると言われます。確かに始めは同じように見えますが、使用していくうちに大きくその表情は異なり、品質によって大きな違いが出てきます。
使用する糸の良し悪しや、製法により、使用した後の「風合い」に大きく差が出てくるのです。
レダーメイクスでは、2005年にブランド発足し、「革の製品作り」からスタートをしました。
商品作りを進めていく中で「革以外の素材」を使用するつもりも無く、興味も無かったのですが、ある「画材入れ」との出会いに私は衝撃を受けたのです。
12年もの長い間使用しているという、帆布(キャンバス)で作られた画材入れは、その「見た目」からは、とても長い年月を経ている事など感じる事は出来ず、細部を見渡してみても多少の「使用感」はあるものの、「糸の毛羽立ち」や、「織目の伸び」などが全く感じられませんでした。
それどころか、その持ち主と長い間、同じ時間を共にしてきた事を滲ませる様な、程よくしなやかにこなれた「帆布の風合い」や、中に入れていた荷物に重みで、最適な形に変化したフォルムなど、表現しがたい味を醸し出していました。
後にそれが「既存の帆布」では無く、熟練の技術で製作された「ジャパン帆布」だと知り、この帆布ならば上質な革と同じ様に耐久性に優れ、味わいのある姿に変貌していく素材だと確信したのです。
レダーメイクスでは、素材である「ジャパン帆布」に「1本の糸」からこだわりました。
帆布の強度や堅牢性に大きく影響する要因として、帆布を作る1本1本の綿糸(糸を作る髪の毛ほどの繊維)の長さが挙げられます。
綿糸の特性として、長い物ほど丈夫で、短い物ほど切れやすく、解れやすいといった事が挙げられます。勿論レダーメイクスで使用している帆布の原料「綿糸」は長く上質なものです。
そのこだわリの「綿糸」から、特殊な機械を使って「強い糸」を生み出します。
次にその「糸」を最大限に活かす為、アナログな「紡績機」と「職人」の出番です。この紡績機も日本の機械にこだわり、安定した品質と強度を実現出来るものを準備し、職人は、長年の経験と感性を基に、繊細で難しい「設定」や「タイミング」を見出してそれに応えます。
そうして生み出された「ジャパン帆布」は、レダーメイクスの製品作りに欠かせない存在となり、現在では世界的にも質が良い事で高い評価を得ています。
気に入ったカバンに限って、数年もすれば中布が破けてきて…。
そんな経験皆さんもありませんか?
通常、革製品を製作する際に、どうしても問題になってくる部分として「コスト削減」があります。原材料の革は、どうしても高くなってしまいますので、「リーズナブルな製品」を作るのは難しいからです。
そこで多くのメーカーが、「パッと見ても分からない内側」を中心に原材料費を安く済ませようとするのですが、いわゆる「安物」の内布は、お世辞にも品質が高いとは言うことが出来ず、「見た目だけが良いカバン」になってしまいがちです。
レダーメイクスのカバンは、「気に入って頂けるものを、長く使って貰いたい」という考えの基に、耐久性に優れ、こだわリを追求して生まれた「ジャパン帆布」を内布にも採用する事により、丈夫で長持ちする「内側も上質な」カバン作りを心掛けています。
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